Challenge

ビジネス成長の障害となる要因を減らすために、サポートの問い合わせへの対応とソフトウェア パフォーマンスの問題の解決を速め、重要なパートナー アプリケーションとの間のデータ互換を徹底する。

Solution

既存のSOLIDWORKSインストール環境にEnterprise Subscription Services(ESS)を追加。インストール環境の内訳は、SOLIDWORKS Standard、SOLIDWORKS Professional、SOLIDWORKS Premium、SOLIDWORKSアプリケーション ブログラミング インターフェイス(API)、SOLIDWORKS PDM Professional製品データ管理ソフトウェア、SOLIDWORKS Composerテクニカル コミュニケーション ソフトウェア。

Results

  • ソフトウェア パフォーマンス リクエスト(SPR)の解決のスピードアップ
  • 今後のSOLIDWORKSソフトウェア開発の方向付け
  • ビジネス成長の障害となり得る要因を排除
  • SOLIDWORKSがデータをテストするため、安心してアップグレードをインストール

Dula-Werke Dustmann & Co. GmbH(Dula)は、ヨーロッパで総合的な店舗設計と高級インテリア デザインを手がけている優良企業で、60か国以上の国を相手にサービスを営んでいます。Dulaの目指すところは、それぞれの設定に合わせて商品に命を吹き込むことであり、色、形状、素材、照明、音、情報を組み合わせて、いろいろな感覚に訴えかける総合的な買い物体験をプロデュースします。

同社のサービスとしては、計画とデザイン、照明デザイン、開発、生産、運搬、組み立て、ゼネコンの請け負いがあります。Dulaは、よく知られた世界的なブランドや大手デパートのプロジェクトに携わり、船舶、ホテル、レストラン、銀行、保険会社、行政法人、会議室のインテリア デザインを手がけています。クライアントには、Apple、BMW Group、Zara、Michael Kors、Harvey Nichols、Harrodsといった大企業が名を連ねています。Dula Groupは、ドイツ、スペイン、英国、米国、リトアニア、フランス、ロシア、ドバイを拠点とするデザイン、計画、販売の各オフィスと、ドイツ、スペイン、ロシアを拠点とするDulaの工場で構成されています。

Dulaの製品の開発業務と製造業務にとって柔軟さと対応の速さが極めて重要になるため、経営陣は10年以上前に、Drawbase®の2次元施設レイアウト ツールから、3次元のソリッド モデリング環境に移行することを決断しました。同社のR&D部門は、2006年にSOLIDWORKS® 3次元設計ソリューションを標準にすることを選び、同社の工場は、2008年にSOLIDWORKSに切り替えました。

「当社は最高のソリッド モデリング システムを探していました」とCAD管理者のCarsten Wesseler氏は振り返ります。「ほとんどのソリューションはあまり役に立たなかったため、SOLIDWORKSに移行することにしました。処理が速く、安全性が高かったからです。当社のR&Dグループは、まずSOLIDWORKSを使ってみて、それが他よりも優れたソリューションであることを確認しました。その後すぐにSOLIDWORKSを標準にすることにしました」

DulaがSOLIDWORKSソリューションを標準として選んだ理由は、使いやすさに加え、PASCAM®の機能をベースとした3次元CAMシステムと完全に統合されていて、Dulaのビジネスに欠かせない木工用のCNC機械加工に利用できることでした。同社が導入したのは、SOLIDWORKS Standard、SOLIDWORKS Professional、SOLIDWORKS Premium、SOLIDWORKSアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)、SOLIDWORKS PDM Professional製品データ管理(PDM)ソフトウェア、SOLIDWORKS Composer™テクニカル コミュニケーション ソフトウェアです。

最近になって、Dassault Systèmes SOLIDWORKSと緊密に直接連携させるために、SOLIDWORKS Enterprise Subscription Services(ESS)も追加しています。移行に伴ってSOLIDWORKSソリューションが絶大な効果を発揮し、継続なビジネス成長を後押ししています。「ESSに加入すると、ソフトウェアの問題の対応が速くなるし、当社の個別のニーズに合うように今後のソフトウェア開発の方向性を検討してくれるため、ほんとうに重宝しています」とWesselerは述べています。

SPRの対策の速さ

Dulaは、ESSを追加してから、ソフトウェア パフォーマンス レポート(SPR)の対策をすぐに講じられるようになりました。サービスを平日5日間、24時間利用することができ、業務上の重大な問題が発生したときにテクニカル サポートを受けることができます。専門のテクニカル サポート エンジニアとテクニカル サポート顧客担当者が対応にあたります。SPRの対策をすぐに講じられるため、SOLIDWORKSソリューションを常時、稼働させることができます。たとえば、Windows 10オペレーティング システムで動作するSOLIDWORKS PDM Professional 2016のリリース時に、PDMの自動的なファイル名付けがどのバージョンでも機能したのに、ロシア版だけが機能しなかったことがあります。「ESSからSPRに関する重要な通知を受けました。ロシア版のオペレーティング システムの場合には、SOLIDWORKS PDM Professionalシステムに問題が発生し、自動的なファイル名前付けがうまく機能しないようだとの見解でした」とWesseler氏は経緯を説明します。「この問題は、報告の数週間後にホットフィックスを入れることで解決しました。次のサービス パックが出るまで何か月も待つ必要はありませんでした」

ESSに加入すると、ソフトウェアの問題の対応が速くなりますし、当社の個別のニーズに合うように今後のソフトウェア開発の方向性を検討してくれるため、ほんとうに重宝しています。
Carsten Wesseler氏
CAD管理者

SOLIDWORKSの開発に参画する

DulaはESSサービスで直接的なやり取りができる点を高く評価しています。それによって、今後のSOLIDWORKSソリューション開発に影響を与えることができるからです。ESSサービスの一環として、専任のDS SOLIDWORKSエグゼクティブ スポンサーとコンタクトを取ることができます。Dulaの場合には、製品定義マネージャーがそれに当たります。

「当社のエグゼクティブ スポンサーは、てきぱきと物事を処理する人間です」とWesseler氏は強調します。「SOLIDWORKSの相応の経営者や開発者に直接、コンタクトが取れるため、当社のニーズに合わせてもらえるように今後の開発に対する要望を聴いてもらっています」

ビジネス成長の障害となり得る要因を排除

ESSの特性をすべて組み合わせれば、Dulaが抱えている潜在的な問題を解消し、その問題が顕在化して生産性やビジネス成長に悪影響が及ばないようにする効果的な手段となります。「当社のビジネスは成長しています。注文を受けたら、遅延につながる手違いや問題を発生させずに処理できるようにしておく必要があるのです」とWesseler氏は言います。

たとえば、新しいバージョンにアップグレードするときの効率が上がりました。SOLIDWORKSがESSサービスの一環として、当社の実際の設計データを使って、新しいリリースごとにテストしてくれるからです」とWesseler氏は続けます。「テスト環境では、2台のサーバーと2つのサイトが使われており、これは当社の導入環境とほぼ同じです。ほかに10GBの当社の実データも使われています。実際のデータを使ってテストするため、ビジネスに悪い影響が出る前に、潜在的な問題を解消できます」