Challenge
納入された部品の検査の効率と精度を高め、検査の効果と一貫性を向上させて、製品のアセンブリ問題を解消する。
Solution
SOLIDWORKS Inspectionを導入する。
Results
- 検査の間接費を大幅に削減する
- 検査の精度を著しく向上させる
- アセンブリの大半の問題を解消する
- 紙の検査ドキュメントを、自動化されたデジタル方式に変える
納入された部品の検査の効率と精度を高め、検査の効果と一貫性を向上させて、製品のアセンブリ問題を解消する。
SOLIDWORKS Inspectionを導入する。
米軍が貨物輸送機からパラシュートを使って最大19,050kg(42,000ポンド)の貨物を地上へ届ける必要がある場合、空中投下した貨物を無傷のまま標的に届けるために頼りになるのがWamore, Inc.の専門知識です。このアリゾナ州の企業の製品は、実際の戦場で米軍を支援しておりAir Guidance Unit(AGU)や貨物ハンドリング システムから貨物パラシュート リリース システムやデータ収集/解析システムまでさまざまな種類があります。
製品構成管理責任者のMark Gerhart氏によれば、Wamoreは何年も前からSOLIDWORKS®の設計、シミュレーション、製品データ管理(PDM)、テクニカル コミュニケーションのソリューションを有効活用してきましたが、自動ロボット制御の空中投下システムに使用する納入部品の検査のバラツキによるアセンブリの問題は解消できませんでした。
「納入コンポーネントの検査不備が原因で、いくつかの問題が生じていました」と、Gerhart氏。「検査での決まったサンプルサイズの特定はうまくいっていましたが、検査の補助資料として2次元の印刷物に依存していたために、間違って古い履歴情報で検査してしまったり、寸法などの重要な検査基準を誤って解釈するなどの可能性を排除できませんでした。たとえば、書類キャビネットで以前のリビジョンの古いドキュメントを見つけて、納入された部品の検査を実施するといったことが頻繁に起こっていたのです」
「解釈を誤る余地を残さず、常に同じ寸法や基準で検査できるよう、検査官のバラツキをコントロールする手段を必要としていました」と、エンジニアリング & 事業開発担当バイスプレジデントのMark Kusbel氏は言います。「人的ミスの多さも検査の問題の1つで、ミスをなくすシステムが必要でした」
「検査にバラツキがあると、アセンブリ段階で深刻な問題を引き起こし、製品の供給プロセスに余計な時間と労力を要することになります」と、Gerhart氏。「納入品検査の一貫性向上は、製品アセンブリ時の時間とコストを節減するためだけでなく、ISO品質認証の要件の1つとしても必要でした」
Gerhart氏は、Wamoreの検査に関わる問題を解決するソリューションをカリフォルニア州サンディエゴで開催されたSOLIDWORKS World 2014の展示会場で見つけました。「SOLIDWORKS Worldで、検査プロセスとドキュメント作成を自動化するSOLIDWORKS Inspectionのプレビューを入手しました」と、Gerhart氏は振り返ります。「SOLIDWORKS Inspectionにより、SOLIDWORKS Enterprise PDM(EPDM)とSOLIDWORKS Composerテクニカル コミュニケーションではすでに実現していた、デジタル化と紙のドキュメントの廃止という別の機会も提供されます」
WamoreがSOLIDWORKS Inspection Professionalを選択した理由は、使いやすいこと、EPDMシステムと緊密に統合されること、デジタル アプローチがサポートされることです。「SOLIDWORKS Inspectionは、当社の納入品検査の問題に対し、誰もが疑問や曖昧な点を持つことなく利用できるソリューションを提供してくれます」とGerhart氏。
「SOLIDWORKS Inspectionデータベースは検査の計測値の履歴を収集して管理するもので、システムに不可欠な要素です。サプライヤーが特定の機能で同じ問題を生じさせた場合に、このデータベースを使ってロット単位で速やかに特定できます」と、Kusbel氏は述べています。
SOLIDWORKS InspectionはEPDMシステムと統合されているため、Wamoreは納入品検査のための自動化ワークフローを構築して、紙のドキュメントへの依存をなくしました。この自動化されたデジタル アプローチを導入したことで、検査の間接費を大幅に削減し、検査の効率を大きく向上させ、検査の精度を著しく高めています。
「SOLIDWORKS Inspectionを導入し、社内の検査要件に合わせて構成したことによって、一貫した検査レベルが実現し、生産性を高めることができました」と、Gerhart氏は強調します。「大量の部品が納入された場合でも、ロット番号と正しいリビジョンに応じた検査バージョンと所定の検査基準がEPDMによって提示されます。SOLIDWORKS Inspectionのおかげで、当社の納入品検査の問題を解決する真のソリューションを見つけることができました」
納品された部品ロットの検査からアセンブリ中の検査まで、SOLIDWORKS Inspectionソフトウェアは、許容範囲外の部品をより多く捕捉してアセンブリ問題の解消をサポートしてくれます。
SOLIDWORKS Inspectionの導入により、部品の検査を実施するWamoreの担当者にとっても検査が容易になりました。SOLIDWORKS Inspectionでは、EPDMで管理される部品のロット番号に基づいて、納品される部品ロットの寸法、構造、適合性、向きといった固有の検査基準を設定したり、検査する部品の数を指定することができます。
「SOLIDWORKS InspectionとEPDMのおかげで、当社の納入部品検査プロセスが簡素化されました」と、Gerhart氏は強調します。「たとえば、ソフトウェアが、部品に設定された検査基準に照らし合わせて、検査対象が200個のうち10個なのか、50個のうち12個なのか。20個すべてなのかを知らせてくれます。検査官が計測値フィールドに寸法を入力すると、直ちに緑(合格)または赤(不合格)のインジケータが点灯します。豊富な情報にアクセスしたり、検査にコメントを追加することもできます。紙のドキュメントを探し回る必要がなくなり、すべての納入品検査について大量の履歴データを管理できるようになりました」
SOLIDWORKS Inspectionを使用することで、Wamoreは検査の間接費を削減すると同時に、検査を実施するリソースの柔軟性を確保しました。「SOLIDWORKS Inspectionによって、検査の責任を製品エンジニアではなく技術者に割り当てることができます」とGerhart氏。
「このような柔軟性により、検査パフォーマンスを向上させながらリソースを最大限に活用することができます」と、Gerhart氏は続けます。「納品された部品ロットの検査からアセンブリ中の検査まで、SOLIDWORKS Inspectionソフトウェアは、許容範囲外の部品をより多く捕捉してアセンブリ問題の解消をサポートしてくれます。検査が完了したらEPDMに登録することで、検査が正しい部品リビジョンを使って完全に実施されたことや、部品に設定された所定の検査基準に基づいて行われたことを確認できます。これまでより簡単かつ迅速になり、精度が高まっています」