ブラジルの企業は、カスタム デザインの家具や商品ディスプレイが必要になると、まずViecelli Móveis Ltdaに依頼します。小売店や専門店、レストランやショッピング モール、医療機関や法律事務所、専門オフィスで使用されるカスタム家具とディスプレイ システムを手がけるブラジルのトップ メーカーである同社は、独自の建築、設計、製造サービスを提供し、大手建設会社や建築会社と緊密に連携しています。
2011年まで、Viecelli MóveisはAutoCAD® 2次元設計ソフトウェアを使用してカスタム家具製品を開発・製造していました。ビジネスが成長するにつれて、革新的なコンセプトを3次元で視覚化するニーズや、より短い納期を求める需要が高まったため、オーナー兼エンジニアリング マネージャのAnderson Viecelli氏は3次元製品開発ソリューションを検討することにしました。
「最優先課題は、製品設計サイクルを大幅に短縮することでした」とViecelli氏は説明します。「しかし、私たちは設計を孤島のように扱わず、3次元設計データと当社のビジネス プロセスを統合し、それを基盤として最終的に3次元MBDアプローチの利点を製造に活かしたいと考えました。独自の要件を満たす家具を製作する場合と同様に、自社ERPシステムを使用して(このERPもパートナーのIndexOnLine Systemsが開発したものを社内で独自にカスタマイズしています)、3次元設計データとERPツールを全体的に統合することにしました。
「AutoCAD 2次元ツールを使用していたので、まずAutodesk® Inventor®を検討し、その後、SOLIDWORKS®を評価しました」とITマネージャのAlex Santos氏は述べています。「SOLIDWORKSは使いやすく、迅速で、全体的により優れたソリューションでした」
「SOLIDWORKSは、ERPシステムとの統合がはるかに容易でした」とIndexOnLine Systemsオーナー兼ソフトウェア エンジニアのAlex Klein氏は補足します。「オープンなSOLIDWORKS APIによって、重要な設計情報をSOLIDWORKSから効率よく抽出し、ERPシステムで使用することができました」
Viecelli Móveisは、使いやすさ、ERPシステムとの統合に必要な柔軟性、堅牢な設計視覚化およびコミュニケーション ツールを評価し、SOLIDWORKS Professionalに標準化しました。「SOLIDWORKSは、私たちの求める効率性、品質、製造目標の
実現に適しています」とViecelli氏は話しています。
時間とコストを節約し、品質を改善
SOLIDWORKSの導入以来、Viecelli Móveisは、生産性の大幅な向上を達成しました。さらに、市場投入までの期間を50%短縮、設計サイクルを30%短縮、スクラップおよび手戻りを50%削減して、開発コストを20%削減できました。また、エラーも減少し、品質も改善されました。SOLIDWORKSを使用することで、Viecelli Móveisは、店舗全体の家具と商品ディスプレイをわずか10~15日で納入できるようになりました。
「SOLIDWORKSをERPシステムと統合して実現した自動化により、設計者は設計だけに集中し、仕事の確実な遂行に専念できるようになりました」とViecelli氏は言います。「たとえば、現在、Arezzo(女性用シューズ ブランド)の70店舗の商品ディスプレイを製作していますが、この設計では板金や構造体の配管を多用しています。SOLIDWORKSを使用することで、こうした設計の視覚化とモデル化がはるかに容易になり、MBD技術を導入することで組み立てを自動化することができました」