Challenge

カスタム家具、店舗/レストラン/他の事業で使用する
商品ディスプレイの開発を加速化。品質を向上しながら
開発コストを削減。

Solution

SOLIDWORKS Professionalを導入し、オープンなSOLIDWORKSアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)を利用して設計データをエンタープライズ リソース プランニング(ERP)システムとSOLIDWORKS eDrawingsファイルと統合し、モデルベース定義(MBD)アプローチを実現する。

Results

  • 市場投入までの期間を50%短縮
  • 設計サイクルを30%短縮
  • スクラップおよび手戻りを50%削減
  • 開発コストを20%削減

ブラジルの企業は、カスタム デザインの家具や商品ディスプレイが必要になると、まずViecelli Móveis Ltdaに依頼します。小売店や専門店、レストランやショッピング モール、医療機関や法律事務所、専門オフィスで使用されるカスタム家具とディスプレイ システムを手がけるブラジルのトップ メーカーである同社は、独自の建築、設計、製造サービスを提供し、大手建設会社や建築会社と緊密に連携しています。

2011年まで、Viecelli MóveisはAutoCAD® 2次元設計ソフトウェアを使用してカスタム家具製品を開発・製造していました。ビジネスが成長するにつれて、革新的なコンセプトを3次元で視覚化するニーズや、より短い納期を求める需要が高まったため、オーナー兼エンジニアリング マネージャのAnderson Viecelli氏は3次元製品開発ソリューションを検討することにしました。

「最優先課題は、製品設計サイクルを大幅に短縮することでした」とViecelli氏は説明します。「しかし、私たちは設計を孤島のように扱わず、3次元設計データと当社のビジネス プロセスを統合し、それを基盤として最終的に3次元MBDアプローチの利点を製造に活かしたいと考えました。独自の要件を満たす家具を製作する場合と同様に、自社ERPシステムを使用して(このERPもパートナーのIndexOnLine Systemsが開発したものを社内で独自にカスタマイズしています)、3次元設計データとERPツールを全体的に統合することにしました。

「AutoCAD 2次元ツールを使用していたので、まずAutodesk® Inventor®を検討し、その後、SOLIDWORKS®を評価しました」とITマネージャのAlex Santos氏は述べています。「SOLIDWORKSは使いやすく、迅速で、全体的により優れたソリューションでした」

「SOLIDWORKSは、ERPシステムとの統合がはるかに容易でした」とIndexOnLine Systemsオーナー兼ソフトウェア エンジニアのAlex Klein氏は補足します。「オープンなSOLIDWORKS APIによって、重要な設計情報をSOLIDWORKSから効率よく抽出し、ERPシステムで使用することができました」

Viecelli Móveisは、使いやすさ、ERPシステムとの統合に必要な柔軟性、堅牢な設計視覚化およびコミュニケーション ツールを評価し、SOLIDWORKS Professionalに標準化しました。「SOLIDWORKSは、私たちの求める効率性、品質、製造目標の
実現に適しています」とViecelli氏は話しています。

 

時間とコストを節約し、品質を改善


SOLIDWORKSの導入以来、Viecelli Móveisは、生産性の大幅な向上を達成しました。さらに、市場投入までの期間を50%短縮、設計サイクルを30%短縮、スクラップおよび手戻りを50%削減して、開発コストを20%削減できました。また、エラーも減少し、品質も改善されました。SOLIDWORKSを使用することで、Viecelli Móveisは、店舗全体の家具と商品ディスプレイをわずか10~15日で納入できるようになりました。


「SOLIDWORKSをERPシステムと統合して実現した自動化により、設計者は設計だけに集中し、仕事の確実な遂行に専念できるようになりました」とViecelli氏は言います。「たとえば、現在、Arezzo(女性用シューズ ブランド)の70店舗の商品ディスプレイを製作していますが、この設計では板金や構造体の配管を多用しています。SOLIDWORKSを使用することで、こうした設計の視覚化とモデル化がはるかに容易になり、MBD技術を導入することで組み立てを自動化することができました」

 

SOLIDWORKSをERPシステムと統合して実現した自動化により、設計者は設計だけに集中し、仕事の確実な遂行に専念できるようになりました。SOLIDWORKSを使用することで、設計の視覚化とモデル化がはるかに容易になり、MBD技術を導入することで組み立てを自動化することができました。

Anderson Viecelli氏
オーナー兼エンジニアリング マネージャ

Viecelli Móveisは、SOLIDWORKS eDrawings®ファイルを介して設計データをビジネスおよび製造プロセスと統合することで、MBD手法を活用します。SOLIDWORKSとERPの統合により、関連するeDrawingsファイルからジオメトリ、寸法、素材情報を自動的に抽出することで、板金の曲げ作業や組み立ても自動化できます。

「当社の設計者は、SOLIDWORKSを使用することで、実際に部品を製造することなくアセンブリを含むプロジェクトを視覚化します」とKlein氏は説明します。「その後、ERPシステムがSOLIDWORKS eDrawingsファイルから必要な部品表(BOM)、ジオメトリ、寸法情報をすべて抽出し、設計を製造します。このため、2次元エンジニアリング図面を作成する時間と手間を省くことができ、精度と品質も高めることができます」

 

モバイル技術の活用


eDrawingsファイルを使用して設計データと自社ERPシステムの統合を促進することで、モバイル タブレット技術を活用し、社内外から設計情報に柔軟にアクセスして視覚化できるようになります。現在は、ERPシステムを介したeDrawingsへのアクセスに
Microsoft® Surface™タブレットを使用していますが、将来的にはeDrawings for iPad®の使用を検討しています。

「私たちはペーパーレス化に取り組んでいますが、eDrawingsとERPシステムがあればこの目標を達成できます」とViecelli氏は述べています。「eDrawingsを使用することで、概念設計からエンジニアリング、製造からアセンブリまで、製品開発に携わるすべての人員が開発プロセス全体を視覚化できます。アセンブリ部署も紙の図面を使用せず、モバイル デザインを使用してeDrawingsにアクセスし、アセンブリに必要な部品情報を取得しています。プロセスの迅速化だけでなく、より緻密な制御が可能になり、品質改善とスループットの増加も達成できます」