1948年に革新への情熱を抱く農園主のGary Vermeer氏によって設立されたVermeer Corporationは、農業、林業、採掘業、鉱業、掘削業界向けの機械および機器の製造を手がける世界的なリーダーになりました。
同社の成功は、「ニーズを見極め、耐久性の高い製品を設計して製造することでそのニーズを満たす」というVermeerの基本哲学が支えています。このアプローチは、1971年に初の大型ラウンドヘイベール機の発明につながり、干草の収穫に革命をもたらしました。その後も、ベール、レーキ、テッダー、芝刈り機/コンディショナー システムから、グラインダー、ブラシ チッパー、スタンプ カッター、ツリー スペード、さらには水平掘削システム、Terrain Leveler® SEM、ミニ スキッド ステア、ユーティリティおよびトラック トレンチャーまで、さまざまな製品の開発に取り組んでいます。
最高の製品を作り上げるために、Vermeerは先進の設計およびエンジニアリング ツールを使用しています。同社はいち早く3次元CADを導入し、1998年にAutoCAD® 2次元ソフトウェアからSOLIDWORKS 3次元設計プラットフォームに移行しました。それ以来、VermeerはDassault Systèmes SOLIDWORKS Corporationのソリューションを追加で導入し、開発の合理化を進めています。
「Vermeerでは、新しい機器や機械設計を継続的に開発し、製品ラインナップを拡大し続けています」とシニア アプリケーション スペシャリストのGreg Johnson氏は説明します。「目標を達成するには、常に効率を高める必要があります。そのために、SOLIDWORKSシミュレーション、製品データ管理(PDM)、テクニカル コミュニケーション ツールを追加してきました」
Vermeerは、2008年にSOLIDWORKS Enterprise PDM(EPDM)を300ライセンス導入し、設計コミュニケーションの改善と開発の自動化を推進しました。さらに、140ライセンスのSOLIDWORKSインストールにSOLIDWORKS Premiumを10ライセンス追加し、設計サイクルの早い段階に統合解析ツールを組み込みました。最近では、VermeerはSOLIDWORKS Composer™ソフトウェアを導入して製品ドキュメントの作成を促進しています。
EPDMで開発を加速
SOLIDWORKS EPDMシステムの導入以来、定型化された自動ワークフローによって、Vermeerの開発および製造スループットは向上しました。一方で、SOLIDWORKS Premiumを組み込むことで設計レベルでのシミュレーションが可能になり、製品品質も向上しています。さらに、SOLIDWORKSアプリケーション プログラミング インタフェース(API)を使用することで、さらなるシステム自動化を達成しています。
「私たちは常にSOLIDWORKS、EPDM、APIを最大限まで活用してツールを統合し、ワークフロー プロセスを自動化して、SOLIDWORKSとの連携を強化しています」とJohnson氏は強調します。「たとえば、私たちはAPIを使用して設計レビューや設計チェックの手順をカスタマイズしています。システムが各設計のeDrawings®を抽出し、設計チェッカーがマークアップ機能を駆使して図面のいろいろな箇所にフィードバックを付けます。SOLIDWORKSワークフローはすでに安定的に稼働していますが、APIを使うと、さらに自動化を推し進めることできるため、非常に重宝しています」
「私たちは常に効率を高めています。EPDMの導入以来、開発および製造スループットは向上し続けています」とJohnson氏は述べています。「私たちの機械には膨大な数の組み立て工程が伴い、10,000部品に及ぶ場合もあります。だからこそ、プロセスを自動化する方法を見つけることが重要なのです」