Challenge
設計のたびに莫大な時間と反復作業が必要になる試作品作成の回数を削減。設計の基本的な方針は、社内でできることに徹し、できるだけ無駄を省き、コストを抑えること
Solution
クラウドベースの3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Premiumの導入。
Results
- 研究開発のスピードを加速
- ファイルの追跡、フリーズ、リリースの効率が向上
- 開発時間を大幅に短縮
- 物理的な試作品にかける時間を短縮
設計のたびに莫大な時間と反復作業が必要になる試作品作成の回数を削減。設計の基本的な方針は、社内でできることに徹し、できるだけ無駄を省き、コストを抑えること
クラウドベースの3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Premiumの導入。
Sam Miller氏は、オールラウンド タイプのアスリートとして長年にわたってスポーツを経験してきました。リハビリの世話になることもたびたびでしたが、脚部のリハビリにかかる時間が無駄に長くかかっていたため、効率の悪い機器や客観的なパフォーマンス データが得られないことへのいらだちが募っていました。
一方、Miller氏の父は、もともとMITで開発した機械式のトレーニング機器の試作に取り組んでいました。10年以上も自宅の地下室にこもって機器をいじる日々を過ごしていたのです。
Sam Miller氏は、各部の筋肉を別々に鍛えるのではなく、動きを最適化することを主眼に置いて、2016年にProteus Motionを設立し、法人化しました。彼は、当時引退していた父親のコンセプトを引き継いで、アスリートのためのインテリジェントな筋力トレーニング、連動式のフィットネス機器、リハビリ器具を開発しました。
最初の頃は、設計、テスト、物理的な試作品のチェックを何度も何度も繰り返しながら試作品をエンジニアリングしていました。ハードウェア エンジニアリング担当ディレクターのPaul Vizzio氏は次のように説明しています。「当社の設計の基本的な方針は、社内でできることに徹し、できるだけ無駄を省き、コストを抑えることでしたが、このような方法では、実際には設計に幅を持たせることができません」
3DEXPERIENCE® SOLIDWORKSを活用して、デジタル版の試作品を何百回、何千回と繰り返しテストすることで、膨大な時間とコストを節約しました。「3DEXPERIENCEプラットフォームの導入は、当社にとって大きな転機となりました」とMiller氏は続けます。「他の工業デザイン会社や委託製造業のネットワークを維持するだけではなく、作業場所が別々でも共同で作業できるようにするプラットフォームの導入が急務でした。3DEXPERIENCEは、そうした研究開発をスピード アップするための堅実なソリューションを提供してくれました」
3DEXPERIENCEプラットフォームの導入は、当社にとって大きな転機となりました。
Vizzio氏は次のように付け加えます。「商用フィットネスの場合、すべての耐荷重部品に対して、安全係数を6倍に設定することが求められます。これは、他の業界と比べると非常に高い安全係数です。このようなケースには有限要素解析(FEA)がどうしても必要になります。3DEXPERIENCEにはFEAが組み込まれており、フレーム、シャフト、プーリー、ベルトの各構成部品を1つずつ、何千とは行かないまでも何百回もFEAでテストしました。
Proteus Motion社は、SOLIDWORKSのファイルの追跡、フリーズ、およびリリース機能も使用して、大幅に効率を向上させることができました。そして、複雑なリビジョン名も、物理的な試作品とともに過去のものとなりました。
3DEXPERIENCEを活用して、機器の中で強度が必要な部分とそうでない部分が見分けられるようになり、リハビリ器具の製造に割く労力を削減できるようになりました。
Miller氏は次のように結んでいます。「当社のようなビジネスは、ラピッド プロトタイピング、実地試験、繰り返しサイクルに大きく依存しています。このようなファイル共有システムと3DEXPERIENCEプラットフォームがあるおかげで、研究開発のスピードが速くなり、それがビジネス効率化に大きく貢献していると思います」
Proteus Motion社は、特許取得済みの3次元抵抗と3次元測定を使用して、スポーツの動きと人間の力を正確に測定して強化するほか、最適化や回復にも役立つハードウェアとソフトウェアを製造し、初の商用フィットネス製品を実現しました。同社は、多数の取得済み、出願中の特許を保有するとともに、ユーザーから収集した1,000万件に及ぶ独自のデータも保有しています。