Challenge

初期の概念設計の開発を効率化して、販売サイクル、 開発期間、市場投入までの期間を短縮します。

Solution

SOLIDWORKS Conceptual Designerを導入します。

Results

  • 市場投入までの期間を10~20%短縮
  • 初期設計の開発期間を2週間から2日に短縮
  • インターナショナル コミュニケーションと意思決定にかかる時間を短縮
  • 試作品の開発期間を短縮

POLYRACK TECH-GROUPは電子機器向けパッケージング ソリューションを提供するドイツの主要メーカーです。サブラック、ケース、産業PCアプリケーション、プラグイン モジュールなど、標準的な電子パッケージング システムと、カスタマイズされた電子パッケージング システムの両方を生産しています。POLYRACKの製品は、テスト環境や計測器環境だけでなく、通信、放送、セキュリティ、防衛、輸送、公益事業、医療の各分野で使用されています。

POLYRACKはSOLIDWORKS®設計と電子部品冷却シミュレーション ツールを数年にわたり利用し、開発プロセスの効率化に成功しています。最近では、POLYRACKは、提案書作成のスピードアップと、世界中の顧客とのコラボレーションを強化する方法をサポートするため、設計の概念を迅速にモデル化する新たな設計ソリューションの必要性を認識しています。

「当社は提案書作成時に顧客と共有するクイック アイデアと設計概念をスケッチする必要があります」と開発マネージャのBernd Knab氏は振り返ります。「私はSOLIDWORKS Conceptual Designというダッソー・システムズの新製品に関するYouTube動画を目にしました。プロジェクトの初期段階で多くの設計概念が新たに生み出され、このソフトウェアに自然に関心を持つようになりました。」

Knab氏は、SOLIDWORKS Conceptual Design Lighthouse Programに登録しました。このプログラムは、リリース前テストの一部として実運用環境でソフトウェアを使用する機会を提供するものです。3DEXPERIENCE®プラットフォーム初のSOLIDWORKSソリューションであるSOLIDWORKS Conceptual Designソフトウェアの初期段階のテストにPOLYRACKが関与することで、POLYRACKの初期の設計概念の開発の効率化をこのソフトウェアがサポートし、POLYRACKの販売サイクル、開発期間、市場投入までの時間の短縮に貢献しているというKnab氏の信念が正しいことを確認できます。

「従来のCADを使用して、提案書をサポートする初期の3D概念を作成するには、数週間かかる場合があります」とKnab氏は指摘します。「こうした概念は大ざっぱなスケッチだけでは表現されず、動作と応力をあらかじめ検証する必要があります。部品の動きと関係をシミュレーションすると同時に構造性能を検証する手段として、特にSOLIDWORKS Conceptual Designの機能に関心があります。」

 

クイック コンセプトで市場投入までの時間を短縮

POLYRACKではSOLIDWORKS Conceptual Designを導入することで初期概念設計にかかる時間だけでなく、製品開発全体にかかる時間も短縮できました。その結果、市場投入までの時間が10~20%短くなりました。「SOLIDWORKS Conceptual Designによって設計を迅速に決定できるようになりました」とKnab氏は説明しています。「このソフトウェアの単一モデリング環境を利用すれば、試作品の概念と決定において、お客様の承認をより早く得ることができます。SOLIDWORKS Conceptual Designを導入してからは、初期の設計開発にかかる時間を2週間から2日に短縮できました。


「このような時間の短縮によって、製造工程に設計をより早く渡すことができるようになり、市場へ製品を送り出すまでの時間も短くなりました」とKnab氏は続けます。「開発の初期段階にかかる時間を短縮することで、実行する手順も少なくなりました。試作品の出来上がりも非常に早く、従来よりも少ない試作品で十分になりました。SOLIDWORKS Conceptual Designの活用により、設計を最もスムーズに進める方法を見つけ出し、製造までの時間をさらに短くすることができるようになりました。この結果、市場投入までの時間を短縮することができました。」

SOLIDWORKSのソフトウェアであるConceptual Designerの導入以降、当社は初期設計の開発期間を2週間から2日に短縮できるようになりました。

Bernd Knab氏
開発部門主任

SOLIDWORKS Conceptual Designは、概念モデリングの高速化をサポートするだけでなく、3DEXPERIENCEプラットフォーム内からダイナミック モーション シミュレーションと構造シミュレーションを提供し、直接編集機能で設計をすばやく、簡単に変更するサポートをすることで、下流工程の手順を進めやすくしています。たとえば、制御パネル カバーに新しいヒンジの付いた設計では、POLYRACKがシミュレーション ツールを使用して初期概念設計時のパフォーマンスを最適化し、顧客から受けた特殊な動きの要求に応えることができました。


「SOLIDWORKS Conceptual Designを利用することで、概念の初期段階で動作のシミュレートやクリアランスの問題への対処、さらには構造性能の検証を実行することができました」とKnab氏は強調します。「当社はこのソフトウェアの直接編集機能を利用して、必要な変更を簡単に行うことができるようになりました。直接編集機能は、プラスチック射出成形部品など、STEPファイルとして当社が受け取る顧客モデルの処理にも役立ちます。このソフトウェアのインテリジェントな機能を活用することで、抜き勾配、分割線、サーフェスの変更など、フィーチャー履歴のないモデルのフィーチャーを直接修正できます。」

 

世界中の顧客とのコラボレーションを促進


POLYRACKでは、SOLIDWORKS Conceptual Designのソーシャル コラボレーション機能を利用することで時間を節約することができました。この機能では、POLYRACK、顧客、パートナーから構成される特定のオンライン コミュニティ内で、設計概念の進み具合をブログ形式の記録で確認できます。顧客はSOLIDWORKS Conceptual Designソフトウェアを利用して、Web経由でモデル、イメージ、アニメーションの設計にアクセスしたり、設計を評価したり、コメントを入れたり承認したりできます。概念設計のデータにはいつでもすぐ安全にアクセスできるので、世界中の顧客とのコラボレーションがさらに充実したものになります。


「SOLIDWORKS Conceptual Designを活用することで、アメリカやアジアの顧客と仕事をするときでも、時差を感じなくてすみます」とKnab氏は述べています。「以前は時差のために1~2日無駄にしていました。SOLIDWORKS Conceptual Designを導入して以来、顧客は1本のブログ エリアからいつでも概念情報にアクセスできるようになりました。これで当社が設計概念の決定を受けるタイミングもさらに早くなりました。」